肩甲骨はがしが痛いのはなぜ?我慢しても戻ってしまう理由

肩甲骨はがしを受けたら、息が止まるくらい痛かった…
あんなに我慢したのに、しばらくすると元の硬さに戻っている。
背中がガチガチに固まると「肩甲骨はがし」を受けたくなるものです。ところが実際に受けてみると、想像以上に痛い。そして痛みを我慢してほぐしてもらったのに、数日で戻っている。
この2つには、それぞれはっきりした理由があります。鍵になるのは、肩甲骨が「浮いている骨」だということです。
この記事では、肩甲骨が固まるしくみ、痛みが出る理由、そして痛くない方法で動きを取り戻すにはどう考えるかをお伝えします。ご自身でできるチェックの仕方も載せています。
- 肩甲骨は骨と直接がっちりつながっていない、筋肉で浮いているだけの特殊な骨。だから姿勢の影響を強く受ける。
- 痛みの正体は、滑りを失った深い層の筋肉に強い圧が入ること。
- 痛みを我慢するほど、身体は守ろうとして筋肉を縮める。痛い施術はそもそも目的に反している。
- 戻ってしまうのは、肩甲骨の位置を決めている土台(背中の丸まりと頭の位置)が変わっていないから。
- 腕が上がらない場合は整体ではなく、まず医療機関へ。
この記事は、当院の施術経験にもとづく一般的な説明です。整体は医療行為ではなく、診断や治療を行うものではありません。
次のような場合は、まず医療機関(整形外科など)を受診してください。
- しびれや力が入らない感じがある
- 安静にしていても強い痛みが続く
- 発熱をともなう、けがのあとに痛みが出た
- 排尿・排便に変化がある
- 痛みが日に日に強くなっている
- 腕が肩より上に上がらない、夜中に肩の痛みで目が覚める
当院でも、カウンセリングと検査のうえで施術が難しいと考えられる場合は正直にお伝えし、医療機関の受診をおすすめしています。医療機関で治療中の方は、主治医の判断を優先してください。
肩甲骨は「浮いている骨」です
肩甲骨は、背中にある三角形の平たい骨です。ここで知っておいていただきたいのは、この骨が背骨や肋骨と、関節でがっちり組み合わさっていないという点です。
肩甲骨が骨どうしでつながっているのは、鎖骨との小さな接点だけ。あとはまわりの筋肉によって、肋骨の上に貼りついた状態で保たれています。肋骨のカーブの上を滑って動く、という意味で肩甲胸郭関節(けんこうきょうかくかんせつ)と呼ばれます。
浮いているからこそ、腕を大きく自由に動かせます。しかし裏を返せば、姿勢が変わればそのまま位置がずれるということでもあります。背中が丸まって胸が閉じれば、肩甲骨は外側へ開いて前に倒れた位置で固定されます。
その隙間に、深い筋肉が入っている
肩甲骨と肋骨のあいだの隙間には、肩甲下筋(けんこうかきん)という肩甲骨の裏側に貼りつく筋肉や、前鋸筋(ぜんきょきん)という肋骨から回り込む筋肉があります。
猫背の姿勢が長時間続くと、これらの筋肉は引き伸ばされたまま固定され、筋肉を包む膜どうしが滑らかに滑らなくなります。これが「肩甲骨が背中に貼りついて動かない」と感じる状態の中身です。
なぜ「はがし」が激痛になるのか
| 痛みが出る理由 | 何が起きているか |
|---|---|
| 滑りを失った深い筋肉に、強い圧が入る | 動きの悪い組織はもともと敏感になっている。そこへ指を差し込めば強い痛みが出る |
| 肩甲骨を無理に引っ張る | 浮いている骨なので、骨ごと動かされる感覚が強い恐怖につながる |
| 痛みで身体が身構える | 身体は反射的に筋肉を縮めて守る。ほぐしたい筋肉が逆に硬くなる |
| 息を止めてしまう | 肩甲骨は肋骨の上を滑る骨。呼吸が止まると土台の肋骨も動かなくなる |
「痛いほど効いている気がする」というお声は、現場でも本当によくうかがいます。気持ちはよく分かるのですが、身体の反応としては逆向きです。痛みに耐えた施術のあと、翌日以降に前より硬いと感じるのはこのためです。
我慢してほぐしても、戻ってしまう理由
もうひとつの疑問、「あんなに痛い思いをしたのに、なぜ戻るのか」。答えはシンプルで、肩甲骨の位置を決めている土台が変わっていないからです。
肩甲骨の位置は、背中の丸まりと、頭の位置でほぼ決まります。背中が丸まって胸が閉じていれば、肩甲骨は開いた位置に戻るしかありません。その日ほぐれても、パソコンの前に座れば同じ位置に戻ります。
つまり必要なのは「もっと強くはがすこと」ではなく、肩甲骨が良い位置に居られる土台をつくることです。
肩甲骨が動いているか、自分で確かめる3つの目安
- 背中で両手を組めるか。片手を上から、もう片手を下から回して背中で指を組みます。左右を入れ替えて、どちらも同じようにできますか。
- 壁に背中をつけてバンザイできるか。かかと・お尻・背中を壁につけ、腕を上げていきます。腰が反らずに手の甲が壁につけば十分に動いています。
- 肩をすくめて下ろしたとき、左右差はないか。上がり方・下がり方が違う側は、動きが落ちていることが多いです。
どれかができない、あるいは左右差が大きい場合は、肩甲骨まわりの動きが落ちています。ただし痛みが出るところまで無理に動かさないでください。特に、腕が肩より上に上がらない場合は先に医療機関へご相談ください。
痛くない方法で、動きを取り戻すには
肩甲骨の動きを戻すのに必要なのは、力任せの強い圧ではありません。肩甲骨が本来動く方向に沿って、少しずつ滑りを取り戻すことです。
肩甲骨は、上げる・下げる・外へ開く・内へ寄せる・上向きに回す・下向きに回す、という6つの方向に動きます。どの方向が動かなくなっているかは人によって違い、そこを確かめずに一律に「はがす」と、動く方向にばかり力が入って痛いだけになります。
| よくあるやり方 | 起きやすいこと | 当院の考え方 |
|---|---|---|
| 指を差し込んで引き剥がす | 強い痛み。身体が身構えて硬くなる | 先に表面の緊張を落としてから、深いところへ |
| とにかく強く押す | もみ返し。刺激に慣れてエスカレートする | 痛みを我慢していただく施術はしません |
| 肩甲骨だけを見る | その場は動くが、座れば戻る | 背中の丸まりと頭の位置から見直す |
| 一律に同じ手順 | 動かない方向が残る | 6方向のどこが動いていないかを確かめてから |
当院では、カウンセリングと検査で肩甲骨の動きと土台の状態を確かめたうえで、その日に必要な調整を組み立てます。ボキボキと無理に鳴らすようなことはしません。施術のあと「背中が軽くなった」とおっしゃる方が多い部位です。
デスクワーク中に、ご自身でできること
- 30〜60分に一度、肩を大きくゆっくり回す。小さく速く回すより、大きくゆっくりのほうが肩甲骨が動きます。
- 胸を開いて深呼吸を2〜3回。肩甲骨は肋骨の上を滑る骨なので、呼吸で肋骨が動くこと自体がケアになります。
- 画面の高さを目の高さか、やや下に。頭が前に出ると、肩甲骨は必ず開いた位置に引っ張られます。
- 肘を机か肘掛けで支える。腕の重さ(片側3〜4kg)を肩で吊り続けずに済みます。
猫背や巻き肩そのものが気になる方は「美容・姿勢矯正」のページを、肩こりや頭痛が中心の方は「慢性的な肩こり・頭痛」のページをご覧ください。
FERNA整体院は、大阪・天満橋の完全予約制・完全個室の整体院です。国家資格(柔道整復師)を持つ院長がマンツーマンで、骨格矯正・自律神経調整・肩甲骨はがしなどをその日のお身体に合わせて組み立てます(追加料金なしのオールインワン)。
- 初回 ¥3,980(税込・約90分)…通常¥10,980 のコースを、毎月先着5名様限定で体験いただけます
- 2回目以降は都度払い ¥10,980(税込・施術約45分/ご予約枠60分)
- 回数券の押し売りや、次回予約の強要は一切ありません
- お着替え無料。お仕事帰りでもそのままお越しいただけます
ご予約は24時間受付のネット予約のほか、お電話・公式LINEでも承っています。ご不明な点はよくあるご質問にもまとめています。
よくある質問
- 肩甲骨はがしは、痛いほど効いているのですか?
-
そうではありません。強い痛みを感じると、身体は反射的に筋肉を縮めて守ろうとします。痛みに耐えて受けた施術は、その場は動いた感じがしても、翌日以降にもみ返しや前より硬いという状態につながることがあります。
- 自分で肩甲骨はがしをしてもいいですか?
-
指を背中に差し込んで剥がそうとするのはおすすめしません。ご自身でされるなら、肩をすくめて下ろす、肘で大きく円を描く、バンザイして体側を伸ばす、といった大きくゆっくり動かすほうが安全で、血流も戻ります。痛みが出る手前で止めてください。
- 肩甲骨が硬いかどうか、自分で確かめられますか?
-
目安が3つあります。①背中で両手を組めるか(上下とも)②壁に背中をつけてバンザイしたとき腕が壁につくか③肩をすくめて下ろしたとき左右差がないか。どれかができない、または左右差が大きい場合は動きが落ちています。
- 何回くらい通えば動きやすくなりますか?
-
お身体の状態によりますが、はじめは月2〜4回ほどで身体のクセをリセットし、落ち着いてきたら月1回へ間隔を空けていくのが目安です。初回はカウンセリングと検査を丁寧に行うため約90分お取りしています。
- 腕が上がらないのですが、肩甲骨が硬いせいですか?
-
腕が上がらない場合は、まず医療機関を受診してください。肩の関節そのものに炎症が起きている四十肩・五十肩の可能性もあり、その時期に無理に動かすと長引くことがあります。整体は医療行為ではなく、診断を行うものではありません。
- デスクワーク中にできることはありますか?
-
30〜60分に一度、肩を大きく回してください。小さく速く回すより、ゆっくり大きくのほうが肩甲骨が動きます。あわせて胸を開いて深呼吸を2〜3回。肩甲骨は肋骨の上を滑る骨なので、呼吸で肋骨が動くこと自体がケアになります。
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松原 駿佑(まつばら しゅんすけ)
FERNA整体院 院長 / 柔道整復師(国家資格)
- 施術歴 15年/これまでに 延べ50,000人以上を担当
- 得意とするのは 自律神経調整・骨盤矯正
- 専門学校を首席卒業。接骨院勤務を経て、大手整骨院グループで院長を歴任
- 現在は大阪・天満橋のFERNA整体院で、完全個室・マンツーマンで施術
「痛いところを揉むだけ」の施術はせず、なぜそうなったのかをカウンセリングと検査で確かめてから施術を組み立てています。詳しい経歴と考え方は院長挨拶のページをご覧ください。
